小図書館猥雑目録

某大学漫研部員のエロ漫画話ブログ。

サブスカ『性少女マギカ』

 性の魔法を手に入れたいじめられっ子の辿る、情欲と愛の長編。

 一冊まるごと一作、6話からなる長編のみで構成。ある日、対象に凄まじい快楽を与える力を手にした主人公の女生徒。想い人、同じく力を手に入れたもう一人のヒロイン、そして学校中の男子生徒を巻き込んで濃厚なエロシーンとストーリーが展開。後述するがエロ漫画としての作品構築技術が大変高く、読み応えは抜群。

 学園階層の最底辺に位置したり、自身の存在意義が揺らいだりしたヒロインたちが性の力を得たことで、特別な存在価値を持つことと求められることの喜び、そして悦びを解放。それらの感情に満ちて、情事は大層卑猥で幸福感溢れる。主人公・玖珠美の得たまさに「セックスという力」、それに対し負の自己実現を果たしたと言えるもう一人のヒロイン・久住さんの暴走も含めて、性欲の持つパワーが存分に奮われているなあと強く感じる。さらにはそれを乗り越える「愛」!性愛というものの魅力を凄まじく具現化し、見事に解へと辿り着き爽やかな読後感を与える物語、あっぱれ。

 物語に加え、特筆すべきはエロ漫画的ギミックの巧みさ。玖珠美の快感ブーストもさることながら、久住さんの「相手の求める姿に身体を変化させる」能力。なんか都合よく身体変形しないかな~という読者の常日頃の妄想、そして恐らく作者のものでもある願望そのまま叶える仕掛けを導入、そしてそれを駆使したプレイ、そんでもってストーリーまでしっかり駆動させてしまうのだからもうなんなんだサブスカ先生。前作『ボディランゲージ』でもやられた!と思ったものだが、工学的なアイデア統合力とでも呼ぶべき技量に今回もまた一本。

 あとサブスカ先生のなんというかもっさりした太眉女子、そこに存在すると強く感じるお肉の描き方、僕は大好きです。このどこからか漂う「居そう」というリアリティ、実用性にも強く影響していると思われます。素晴らしい!