小図書館猥雑目録

某大学漫研部員のエロ漫画話ブログ。

スミヤ『SAYONARA FAIRIES』

 フロム北欧な教え子と愛の異文化交流な表題中編作ほか。

 繊細な線で紡がれる淡い世界がスミヤ先生作品の魅力かと思うが、ことLO掲載となると、細く華奢な少女が美事に顕現。詩的で叙情的な作風は絵柄との調和も素晴らしい。もともと一作品に冠せられた題であったものがやや変形して単行本タイトルとなったことを鑑みても、「妖精」の呼称は巻を通して相応しいのではなかろうか。

 身体や言葉の不自由さ、世間への後ろめたさなどの欠落を埋める・補う行為としての性愛は、繋がる喜びと優しさに溢れる。他方で性体験への焦り、思春期のみに許される同性愛など、漠然とした喪失感が描き出されることもあり、前述の画風とも相まって容易に括れぬ独特の雰囲気を纏わせているなあと。失われゆく、肉体のみならず精神的な少女性を見据え捉えているからかも知れない。どことも分からぬ異国を描く作もあり、ふわりとした幻想の語り部としての力量も見える。素敵。

 エロ表現においては特別長けている、という訳ではないと思うが、発育中の肢体を弄ぶ妙な興奮は強く感じる。しなやかでありながら儚さを見せる女子たちが、愛する人に身を委ね慣れない感覚に戸惑いつつもとろけてしまう様がたまらんですね!フェラなどの行為はあくまで前戯としての役割に止め、挿入に重きを置いているようで、やはり一つになる、結ばれるという特別さみたいなものが主眼なのかなとも。

 カタコト留学生なリーシャちゃんに言葉もエッチもレッスンしちゃおう、な著者初の連作も良かったけど、カバー絵ガールたる盲目娘ステラちゃんがお人形可愛い!な短編「ゴシック」がお気に入りです。光差す喜び、ああ。